一粒社ヴォーリズ建築事務所

大阪池田市の各戸が密に建ち並ぶ住宅街での、クライアントご夫妻ともに蔵書数の多い、本とともに暮らすことを前提とした住まい。 敷地は7ｍ×19ｍほどの細長い形状で、中庭を設けリビング、個室を配置し、プライバシーと余白を確保できる空間を取り、同時に中庭を繋ぐ各階にライブラリー空間を設けた。ライブラリー、リビング、個室、すべてに造り付けの本棚があり、常に本とともにある暮らしが可能なお住まいというご希望に応えた。 クライアントはまた西欧文化史の研究も専門とされており、建物外観にギリシャ神話の記憶の女神である「ムネモシュネ」の名前も冠し、お好みであったゼセッション的デザイン意匠とともに、クライアントの思いが込められた住まいとなった。